「24」を吹き替え版で見る

GW後半の休みを利用してジャック・バウアーでお馴染みの「24」を見ている。映画もそうだが、私の場合たいてい吹き替え版を見ている。昔から日本にはそういう人間が少ないらしく「映画が伝えようとしている本当の雰囲気は分からないだろう」とよく言われる。そんなに映画が好きなわけでもないし、ストーリーが分かれば良いのでどうでもいいのだが、世界的に見てもこの習慣、実は日本人だけなのである。世界の人々は、自国語以外の映画や映像作品などを見る場合、自国語による吹き替え版を見るのが普通で、字幕版を見ているのは日本と中国だけである。中国の場合、吹き替えに使う声優さんの確保までなかなか手が回らないという事情と、流通しているのが映画館で隠し撮りしたものが大半だから字幕を入れるぐらいしか対処のしようがないという困った事情が関係しているらしい。
この私以外の日本人だけが持っている奇妙な習慣は、映画大国アメリカでもつとに有名なようで、ハリウッドの俳優さん達に日本びいきが多いのはこれと関係があるというのを聞いたことがある。
ま、それはともかく「24」に限って言うならば吹き替え版で見る方が私としてはお勧め。主人公のジャックの声は、小山力也という人が吹き替えを担当しているのだが、この人の演技が素晴らしい。キーファー・サザーランドの声より、この人の声の方が臨場感がある。攻殻機動隊 S.A.C. 2nd GIG でテロリストのクゼ役としても有名である。本業は舞台俳優らしい。
翻訳も素晴らしいし、気合いが入っている。「Don't Touch」を「その汚い手をどけろ」と意訳するところなんて実に素晴らしいと思う。
ジャパニメーションで鍛えられた(?)日本の声優陣、その実力を見直してみても良いのではないだろうか?