度を超したキャベツ大盛り

maranello2006-01-17

先週に引き続きドラマ「アンフェア」を見る。そーか。原作となった小説のタイトルが「推理小説」ということは、"フェア"、"アンフェア"には推理小説の世界におけるフェア、アンフェアの意味も込められているというわけか。フェアorアンフェアの議論に関しては諸説あるだろうが、一番分かりやすいのはエラリー・クイーンの国名シリーズだろう。有名な「私は読者に挑戦する」というやつである。日本の推理小説でも島田壮司の「占星術殺人事件」とか法月綸太郎の「雪密室」とかでも使われたりしているが、物語の中で探偵が事件の解明を行う前に、読者が自力で正しい推理結果を論理的に導くことが出来るような条件を、それまでの物語の中に全て提示されていること、それが「フェア」な推理小説であると言われているのだ。そして、この手法にのっとった推理小説が「本格推理小説」と呼ばれる。だから、ミステリーの女王と呼ばれたアガサ・クリスティでさえもアンフェアだと言われることがある。「アクロイド殺人事件」などはその典型である。
一時期、松本清張に代表されるような社会派推理小説が台頭した時期があったが、あたかも振り子がゆれるように、かつてのフェアな推理小説が渇望されるようになり、前述の島田壮司に代表されるような「新本格派」と呼ばれる一連の作家が登場し始めるのである。歌野晶午法月綸太郎らが相次いで「このミス」の一位を取ったりもしていて、こういった層もすっかり定着した感がある。
で、原作を読んでいないのだがドラマも結構おもしろい。主人公の雪平刑事に従っている新人の刑事はベジタリアンという設定なのだが、飲み屋のツマミに慣れない刑事に対してイヤミのように差し出されたのが写真のキャベツ大盛り、というわけなのである。
しっかし、ヒルズの某社の株は予想以上に落ちてるなぁ。
だが、これはまだ火曜日の段階だということを忘れてはいけない。週をまたいだ場合は、頭を冷やすということもありうるだろうが、まだあと3日も残っている。これ以降も落ち続けることは必至だ。株の所有者のほとんどが個人株主だということが逆に仇となっている。「みんなが買っているから俺も」という理由で買い始めた人間は、同じような心理で売りに走る。その上、信用取引空売りを仕掛けてくるヤツだっているだろう。あの首の太い拝金主義者とか、その取り巻きがいくら株を持ち続けていたところで、売り板が厚くなれば市場原理に従って株価が落ちていくのは止められまい。
それにしても、あの会社が運営しているポータルサイトは酷いもんだね。SNSとかオークションとかまるっきりパクリじゃん。あと、各所に見られるヤラセのマンセー書き込みがうぜぇ。「風説の流布」と「偽計」。これはれっきとした犯罪行為だろ?子会社の人間が犯した罪とはいえ取締役クラスが「知らなかった」では済まされないことだ。
いずれ、関係者一同は自分たちの愛してやまない「株式市場」から相応の報いを受けることになるだろう。
※一応、フィルターとかに引っかからないように固有名詞を避けてます。ま、他にも理由はあるけど(笑