あえて荊(いばら)の道を行く

実は、9月から転職することにした。相手の会社の人事部から各種の連絡事項が送られてくるようになったので、ほぼ確定だろう。名前は伏せるが、誰でも知っているアノ会社である。職種はプロジェクトマネージャー。
なぜ自分の会社を持っていながら、リーマンに逆戻りしようとしたのか?
私が持っている技術、すなわちデータベースOracle、さらにミドル層で稼働するアプリケーションサーバーでWEBアプリを構築する技術というのは刃物で喩えれば「斬馬刀」である。これを使っていわゆる一般のWEBシステムを構築することは、斬馬刀で鉛筆を削るようなものである。鉛筆を削るためには小刀が1本あれば事足りる。Perlシェルスクリプトでもパパッと書けば済むようなことがほとんどだ。この技術が真価を発揮するためには、金融システムのような、ミッションクリティカルなシステム構築で使用するのがベスト。
それをやってみたいと思ったわけだ、単純に。
そう、後先のことを考えず。
自分の持っている力の限界を試してみたくて。
ただ、それだけのこと。
最初はスタートなので、会社として仕事を引き受けていた頃に比べれば収入は落ち込むものの、評価が上がれば、それなりの対価を得られるようになるのではないかと思う。満足のいく報酬が得られなければ、遠慮無く辞めるつもりである。少なくとも、プロジェクトマネージャーとして開発に携わった経験は今後も有効だろう。

思えば私はアルバイトの経験が一切無い。まともに働けるなんて考えていなかった。
今でも思っているけど、「ニート」っていいなぁと。私の親は厳しいから、そんなことしたら寝ている間に首を斧で切り落とされかねないから、やらないだけ。ホントは、どんなに貧しくても働かないで暮らしていければそれでいいと思っている。
小さい頃から自分に自信が無くて、まともに社会に出て働けるとは夢にも思わなかった。運良くリーマンになっても失敗ばかりして会社を追い出されてホームレスになるのがオチだろうと考えていた。だから、小学生の頃から、どんな風に謝ったら人から同情を得られるかをズッと考えていた。世界で一番ネガティブな小学生だ。まさしくボーン・トゥー・ビー・ペシミスト

今でもニートに憧れている。1年ぐらい働いて、ボロボロになって鬱病とかの精神病で障害年金とかもらって一生暮らしていこうかと。そういう計画もひっそりと進行中。どんな風にふるまったら上手く鬱病と認定してもらえるのか調べたり。実際にそういう精神的な病に罹っている人にしてみればキツいんだろうけど、障害者年金手帳とか持っている人は私にとって「勝ち組」。その青い手帳はホリエモンが乗り回す青いモデナ360より輝いて見えるぜ。

まぁ、そんなこんなで人生色々あるわけですが、去年設立した有限会社は廃業せず、そのまま休眠状態にしておこうと思う。廃業届出すのも面倒だし。お金かかるし。だから、有限会社社長という肩書きはウソじゃない。