卑怯だよね

JR西日本の不祥事を糾弾する一連の報道に対して不快感を抱いている人間が、私以外にも存在していることが分かって少し安心している。凄惨な事故が起きていることを知りながらボウリングに興じているのは確かに非道徳的かもしれないが、ではボウリング大会を中止したからといって107人の死者が生き返るというわけでもあるまい。宴会を開いていることすら糾弾の対象となっているようだが、では家で缶ビールを空けていた人間も同じように非難されるべきなのだろうか?あの場で声を荒げてJR西日本社長を罵倒していた記者に聞きたい。「お前はアメリカで大量殺戮が起こった9月11日、酒を一滴も飲まず友人や知り合いと談笑を交わすことは一切無かったと言えるのか?」と。
それよりも腹に据えかねるのは、記者達の取材態度が相手によってコロコロと変わる点である。会場であらん限りの罵詈雑言を相手に浴びせるのは、相手が絶対に反論できない立場に置かれているからである。無抵抗な相手を大勢で嬲って溜飲を下げるという、人間の最もドス黒い部分を見せつけられているようで甚だ不快だった。出来るものなら、不正をはたらいた政治家なども同じように面罵してみたらどうだ?彼らはそんな勇気は持ち合わせていない。手を縛られていて確実に反撃できない人間しかいたぶることが出来ないのである。品性が下劣といおうか、卑怯としか言いようがない。
やはりライブドア堀江社長が言うように既存のメディアには一度死んでもらわなければならないのだろうか?