貧乏力

maranello2005-02-24

その昔、専門学校の経営という薄汚いビジネスに手を染めていた頃、一人の学生が「今日、初めて会社から給料が出たんです!それで嬉しくなってスゴイ贅沢しちゃいました。靴を買ったんです、靴。1980円のヤツ。イヤー快適ですよ。」少し脚色してあるが概ね事実である。今まで履いていた靴はいったいいくらの靴なのだろう?という疑問はさておき、その時私が思ったのは「あー、俺は貧乏力(びんぼうりょく)でコイツに負けているな」ということだった。
貧乏力とは何か?以前に話題になった本で「老人力」というのがあるのをご存じだろうか?物忘れがひどくなったことをマイナスに捕らえるのではなく「自分もなかなか老人力がついてきたな」と肯定的に捕らえるのである。だいぶ皮肉が多いがこれから迎えることになる超高齢化社会に向けて意義のある考え方だと思う。夜中に徘徊して自分の息子に対して「あんた、誰?」とかいうようになると老人力MAXパワー状態である。
で、私が新たに提唱したいのが「貧乏力」。いかに少ない金額で、高い喜びを見出すことが出来るか?ということである。「銭形金太郎」とかがゴールデンに進出したことなども考え合わせると、なかなかにこの「貧乏力」という考え方もこれからの時代を生き抜くキーワードになるのではないかと思う。
夜帰ってきて水道水を蛇口からグビグビ飲んで「あー美味いなぁ。これだけ飲めば今日の夕飯は要らないや。」とか「昨日食ったから今日は食わなくてもイイ」とか言えるようになると貧乏力もなかなかのものである。こんな考え方ばかり普及したらGNPが減るって?どうせイッパイ稼いでイッパイ税金納めても、使いもしない道路や役人の無駄な手当に使われるだけだから、それこそ無駄ってもんでしょ。
さて、あなたの貧乏力はどのぐらいかな?