ストック循環

maranello2004-11-14

我が家のストック循環が徐々に家計を圧迫してきている。10年間使い続けてきたベッドのシーツが擦り切れて破れてしまった。それから、同じく10年ぐらい使っている灯油ストーブの点火部分が故障して火がつかなくなってしまった。これで2〜3万は確実に飛ぶ。「ストック循環」とは元々経済学の用語だが村上龍の「希望の国エクソダス」で紹介されたので知っている人も多いのではないだろうか?要するに市町村が、不景気による財政の悪化に加え大量の団塊世代が定年退職期を迎えることにより資金がなくなる。一方で高度成長期に公共事業で造られた膨大な数の道路など土木工事の多くが、耐用年数に達したり大掛かりな再工事期に入りながらも、資金がないから工事ができない。あちこちで橋が落ちたり大事故が発生する・・・今の中越地震でも垣間見られる日本が抱える病巣である。土建屋国家の礎を築いた田中角栄のお膝元でもこの有様では他の市町村がどうなることやら。災害時には都心に住んでいたほうがまだマシだというのは、何か矛盾しているような気がする。先を見据えることをせずに目の前の金をジャブジャブ公共投資で地方にバラまいたツケだ。借金苦にあえぐ家庭のように本当に必要なときには資金が足りなくなるのである。