波の上の魔術師

maranello2004-10-31

株式投資を行うにあたって市況を判断する方法は主に2種類ある。過去の値動きをチャートを使って分析するテクニカル分析と、企業の財務諸表や経営状況などを判断材料にするファウンダメンタル分析である。実は株価の値動きは完全なランダムウォークであり、そこに規則性を見出すことは不可能であることが数学的に証明されている。それゆえ、今まで株で儲けてみようなどとは考えたことすらなかった。もし、資金運用を考えるならば巨額な資金を元手に市場に参入できる投資会社が売りに出しているファンド(投資信託)を購入するか、市場のインデックスに追随して動く銘柄を中心にしてポートフォリオを組み長期運営するか、のどちらかだろうと思っていた。いずれにしても日本の銀行に預けっぱなしにするよりはパフォーマンスは遥かに良い。
だが!SPAに掲載されていたデイトレーダーの記事を読んでから考え方が変わった。この男は一般的に不利とされているテクニカル分析のみで並み居る強豪を突き放し運用率200%以上という驚異的なパフォーマンスを上げているという。それだけなら単なる「運のよさ」で片付けられるだろうが、彼はなんと自分で独自の予想プログラムを構築しコンピューターを用いて売買の銘柄を選定しているというではないか!安部公房の「第四間氷期」も真っ青のプログラム!そんなことができるものなのか?コンピュータを用いて予想プログラムを構築していると聞いてはプログラマーとしての血が騒ぐ。早速彼のウェブサイトにアクセスしてみた。とりあえず推薦図書として挙がっている「実践データマイング」と「売買システム入門」の2冊を読んでみようと思う。