なぜSEの給料が高いのか

以前から不思議だったわけです。なぜ、実際に頭を使って夜中までキーボードを打ちプログラムを作成しているプログラマーより設計やクライアントへのヒアリングを担当するSEの方が給料が高いのか。
まず、その前に言葉の定義を。会社によってはSEという呼び名を与えながら実際にはプログラムを書かせている所もあるが、ちゃんとした会社、特に優良企業や大企業を取引先にしている会社はプログラマーとSEとの仕事の境界線をキチンと引いているようだ。
私は、自分で会社は持っているものの、派遣会社のお世話になって自ら他社に赴いて常駐で働いている。私の場合はプログラムを組んでいた方が性に合っているのだが、派遣会社の側にも思惑があるようで、プログラマーとして売り込むよりもSEとして売り込んだ方が高い金を受け取れるという寸法らしい。
今回、携わっているのは非常に大規模なシステム構築のプロジェクト。工場などの生産施設を統合的に管理しようというシステムであり、ざっと見積もってもシステム全体で2000人月ぐらいには達するのではないか?と思う。そこで、設計書などをシコシコと書いているわけだが、これがつまらない事、つまらない事。エクセルだのワードを駆使して書類を作成していくわけだが、納期設定やノルマもきつくて拷問に近い。こりゃ高い金もらわなきゃやってられんわな、とつくづく思った次第である。チームリーダークラスのSEともなると客先に出かけて行っての要件ヒアリングも業務に追加されるし。
まぁでも、理由は分かる。システムの規模が大きいからその下で働くプログラマーの数も膨大。多分オフショアも活用することになるだろうから、設計書は完璧な物を要求されるし、細々としたことまで全て書類に落とし込まなければならないのだ。もらう物もらっているし、ツベコベ言わずに働くしかないんである。事務系の仕事に就いている人たちの苦労も似たような物なのだろうか?だとしたら金がもらえる分だけ幸せとも言える。贅沢な悩みかもしれない。