世の中、所詮は

maranello2005-01-28

「運」なのよ、というのが今日の結論である。
ビジネスで成功するには確かに、ある程度の技術力は必要だろうが、傑出した能力を有しているからといって必ずしも成功するとは限らない。金持ちになった数百人へのインタビューで、自分の成功した原因は何か?という問いに「勤勉であること」と答える経営者が最も多いそうだが、私はビジネスで成功する最大の要因は「運」だと思っている。

数年前、一流企業をスピンアウトした人だけで設立されたベンチャー企業に在籍していたことがある。そこにいた人は本当に優秀な人達ばかりで、技術系の雑誌に毎月連載記事を書いていたり、多くの著作をものしたりする人で溢れていた。最初の1〜2年は飛ぶ鳥を落とす勢いだったのである。最初は。提携先と開発した技術が、Yahoo!の企業情報にも掲載されていたりした。
だが、結局どうなったか?モノの見事に失敗したのである。海外との企業提携に失敗した、手を広げすぎた、などなど今から思えば失敗の原因は多く考えられるが、やはり「運」が無かったとしか言いようがない。N○Cとか日本ユ○シスとか超一流企業から仕事を受けていたにもかかわらず、現在は借金まみれ。近いうちに整理されるか、細々と小さな仕事をこなしていくか、どっちかだろう。うまくいけば特許が取れるような技術を開発して一山当てられるかもしれないが、ソフトウェアの世界では難しい。

私自身も会社を立ち上げたわけだが、別にIPOを目的に設立したわけではない。そんなことは眼中に無い。フリーランスでやっていくにしても、提携先の会社から報酬を振り込んでもらうのに、個人よりは会社組織にした方がいいだろうという考えからだ。それから、節税に効果がある。詳しいやり方については橘玲の「お金持ちになれる黄金の羽根の拾い方」という本が分かり易い。それから、一般に知られていないが、社員が極端に少ない場合は厚生年金などに加入しなくても許される。厳密に言えば法律に違反しているが、過去、過酷な取り立てを行った結果として企業が倒産したりしたことがあった。税務署などのお役所はSMプレイにおけるやり手の女王様と一緒で、相手が耐えられることが分かればプレイの内容を過酷にしていくが、相手が死んでしまっては楽しみが減るので、寸前で止めておくのだ。だから、地域によっては厚生年金の支払いを申し出ても断られるケースがあるという。
手がけているビジネスが成功すれば申し分ないが、生まれたときから大殺界、デスマ上等の人生を送っている、私のような運の無い人間には関係ないことだと最初から割り切って仕事をしている。