θは遊んでくれたよ

という珍妙な題名の推理小説を買ってきた。一部では熱狂的なファンを産み出しゲーム化もされた（ゲームのURL（体験版あり））という、西之園萌絵と犀川教授の師弟コンビが活躍するS&Mシリーズの続編である。森博嗣の一連の作品が面白いのは、登場人物が実に生き生きと描写されているからだろうと思う。物語を読み終えた後でも、彼らの日常生活はパラレルワールドとして連綿と続いているのだろうなと思わせるような、そんな雰囲気が漂っている。そこが最大の魅力なのではないだろうか。十津川警部にしても浅見光彦にしても法月綸太郎にしても、シリーズ化されて人々に長く愛される作品というのは多かれ少なかれそうした独特の雰囲気を持っているものである。
で、前回の「φは壊れたね」に続いて「θは遊んでくれたよ」でも登場している、一部に絶大な萌えを呼びそうな第2のヒロインこと加部谷恵美だが、「幻惑の死と使途」に証人として登場しているらしい。スゲー伏線だ。芸が細かい。それからネットで囁かれている噂では「例のあの人」が再び登場しているらしい。「例のあの人」ってことは真賀田四季博士が登場するってことですかぁ？これは楽しみだ。
というより、探偵役を務める男の名前が「海月」（くらげ）って・・・